鳥取大学 入学試験情報

工学部 社会システム土木系学科

谷本涼太さん

故郷と似ている環境で、地域の防災について学びたい

僕の故郷・岡山県は、2018年7月の西日本豪雨により河川決壊や土砂崩れが多くの地域で発生し、大きな被害を受けました。自宅近くの川も氾濫し、当時中3だった僕は衝撃を受けました。それ以来、なぜこんな災害が起きたのか、どうすれば被害をもう少し抑えることができたのかと、防災・減災について思いを巡らすようになったんです。鳥大工学部は、地域に密着した研究を数多く行っているところに強く引かれました。僕が学びたい防災に関する研究分野もあるし、同じ中国地方だから風土や環境が似ているのではないかと思い、志望しました。

最初は一般入試で受験するつもりでしたが、調べていくと総合型選抜もあると知りました。社会問題に対する関心の高さ、学ぶ意欲など学力以外の面を評価してもらえるし、合格発表が11月とかなり早いのも魅力。出願締切が約2週間後に迫っていましたが、「受けるしかない!」と決心。急いで準備を始めました。

志望理由には、西日本豪雨の災害で感じたことや、鳥大で学びたいという熱い思いを記入。自己推薦には、高校独自の総合的な探究の授業で、過疎化が進む地方の公共交通について調査研究した経験を書き込みました。

整然と述べるより、面接では熱い思いを前面に

谷本涼太さん

1次面接はオンラインで実施されました。コロナ禍により高校の授業が全てオンラインになった時期があり慣れていたので、大きな不安はありませんでした。当日は高校の空き教室を使用して、放課後に受験。移動がないから楽だったし、学校を休むことなくその日の授業を全て受けることができたのも助かりました。

でも、緊張するのはオンラインも同じ。願書に書いた内容を自分なりに説明しているつもりだったんですが、面接官に「それはどういうことですか?」「なぜですか?」と突っ込まれて焦るばかり。僕は頭の中にある考えを口に出すとき省略してしまう癖があるから、うまく伝えられていなかったのかも。文章や語順が少しくらい乱れてもいいから、頭にいっぱい詰まっている言葉を全部吐き出すぐらいの勢いで、思いの強さや熱量を伝え切ることが大事ですね。

1次面接が終わったら、すぐに2次選考の対策に取りかかりました。過去に受験された先輩方も言われているとおり、やはり毎日のニュースチェックは重要! 2次選考に生かすためには、ただ目を通すだけではなく、そのニュースを見てどう思うのか、課題を解決するにはどうすればいいのか、必ず自分の考えを持つようにしましょう。

2次はポイントを押さえた対策が大事。コツコツと!

谷本涼太さん

小論文は、まず対策本を読んでノウハウを勉強。また通っていた塾で数回添削をしてもらいました。すると、「説明が遠回りで分かりづらい」と指摘されて。きちんと冒頭で結論を述べているものの、字数が足りなかったらいけないと思い、説明をだらだらと書き加えてしまっていたんです。結論は端的に述べ、その後に続く理由の部分をしっかりと書き込み、そこで字数を整えていくよう教えていただきました。

本番のテーマは、日本のデジタル化について。制限時間ギリギリまでかかりましたが、デジタル庁設置のニュースを見たときに自分なりに考えを深めていたのを思い出し、練習どおりに書き進めることができました。

口頭試問では数学の出題が予想より難しく、ちょっと冷や汗。教科書レベルの問題がミスなく解けるようにしておきましょう。英語は、渡された英文をしばらく黙読し、次に音読、その後面接官の質問に答えるというものでした。英文の内容はほぼ理解できたものの難しい英単語が多く、質問に答えるのは結構大変でした。英語も基礎固めが大事ですよ。

後輩たちに贈る言葉

「入学前教育」で大学生活の準備をしよう!

総合型選抜はいち早く合格が決まるので、大学入学までに準備できる時間がたくさんあります。だから、入学前教育「Web研修」には、在学生の先輩への質問事項をたくさん用意して臨みました。学修についてはもちろん、キャンパス周辺はどんな環境なのか、アルバイトができるところはあるのかといったひとり暮らしに関することから、冬は一体どれぐらい雪が積もるの?という心配まで(笑)、いろんなことが分かって安心しました。

また「e-ラーニング」を活用した学習は、「高校で学んだ内容を結構忘れている!」と気付くきっかけに。大学に入ってから授業に置いていかれるようではいけないので、基礎学力をしっかり身に付ける意識を持って取り組みました。

MY FAVORITE TOTTORI

鳥取駅前に湧く温泉でゆったり

鳥取市は、JR鳥取駅前という市街地のど真ん中に温泉が湧いているという面白い土地柄。駅から歩いて行ける範囲に天然温泉を備えた旅館やホテル、銭湯が幾つもあるんです!

僕のお気に入りは、源泉かけ流しの銭湯「日乃丸温泉」。お手頃価格な上、最高に気持ちいいんですよ。入試の時に泊まった駅前のホテルにも天然温泉があったので、ゆったり浸かったのを覚えています。地元の岡山にも温泉はあるけど、自宅から遠いんです。鳥取では気軽に温泉を楽しめるのがうれしいです♪

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