障がいのある弟と共に成長した日々を活かせる未来へ

「人の役に立てる仕事がしたい」。障がいのある弟がいることもあり、いつしかそう願うようになった私。最初は看護師を目指そうと思っていたのですが、看護専門学校の説明を聞いてもなんかピンとこなくて。そんな高1の冬、3年の先輩が目指す進路について発表する行事があったんです。とある先輩が、「AO入試で鳥大へ進学し、特別支援学校の教員を目指したい」と話すのを聞き、ハッとしました。「弟と過ごしてきた日々を活かすことができる」と感じ、私もAO入試で鳥大を目指すことを決意しました。

それからは勉強も部活動も、より一層真剣に取り組みました。AO入試はセンター試験を課されませんが、ある程度学力を付けないと、高校の先生に「国立大学を受けてもやっていける」と判断してもらえないと思ったからです。

願書を作成するときは、大学のパンフレットやWebサイトで情報収集。特に地域学科の資料は、当年のものだけでなく過去の資料もできるだけ集め、何度も出てくる言葉に注目。そこには大学が求めているものが込められているはず。そのキーワードを盛り込んで書きました。

小論文は書く力だけでなく、“読解力”も鍛えよう

1次面接もひたすら練習。願書に書いた志望理由や自己アピールを詳しく話すのはそう難しくないけど、大変なのは予期せぬ質問。そんなときも慌てず、「なぜそう思うのですか」と突っ込まれたら、まず質問内容を繰り返し、「私がそう思うのは…」と言っている間に自分の考えを整理すればいい、と先生がアドバイスしてくださいました。

構えて臨んだ1次面接本番。第一印象が大事だと思い、表情がよく見えるよう前髪を上げ、笑顔を絶やさないようにと意識して入室しました。すると意外にも、明るく和やかな雰囲気。もちろんするどい質問もありましたが、面接というより楽しくおしゃべりした感覚でした。面接の最後に「あと少し時間があるので、言いたいことがあれば」と促されたのですが、これが結構焦るんですよね。ワンポイントでアピールできるよう準備しておくといいと思います。

私は英語が苦手だったので、2次の小論文に出てくる英文翻訳対策には時間をかけました。論文を書く力は練習を積み重ねるごとに上がっていきましたが、読解力が弱く、論点がずれていることが多くて。出題文に込められた意図を捉える力も大事なんですね。

願書の内容をさらに深め、2次面接の質疑に備える

教育や地域に関する知識を蓄えたほうがいいと先生に助言を頂き、毎日TVニュースをチェック。気になる新聞記事は切り取って受験ノートに貼り付け、その下に自分の感想や意見を書き込みました。その甲斐あって、2次選考の様々な場面で蓄えた知識を活かすことができました。

グループディスカッションのテーマは「学校に宿題は必要か」。賛成派・反対派に分かれ、ディベートをするというものでした。過去の試験とは違うやり方に少し戸惑いましたが、練習したとおり、聞くときは聞く、話すときは話すというメリハリを意識。相手の発言に相槌を打ち、受け入れた上で自分たちのグループの反論を展開するよう心がけました。

最後の個人面接では、きっと1次より細かい質問がくると予想。志望理由や高校生活で経験したことを詳しく話せるように対策していたので、自分の思いをしっかり伝えることができました。

まさか合格すると思っていなかったので、担任の先生から発表を伝えられたときはビックリ。今は、教員免許取得に向けて教育実習やボランティア活動に励んでいます！

後輩たちへ贈る言葉

科目ごとに気持ちを切りかえ、最後まで諦めない！

2次選考は2日間にわたって行われますが、私は1日目の最初の試験科目「小論文」で、いきなりつまずいてしまいました。次の「口頭発表」はうまく乗り切れたものの、その日の夜は失敗を引きずって、「もう駄目だ」と落ち込んでしまいました。

家族が励ましてくれたので、2日目の試験は気持ちを切りかえて臨むことができました。だから、自分で勝手に「失敗した」と判断して諦めては駄目。もしかしたら失敗ではないかもしれないし、次の科目で挽回できるチャンスはきっとある。それに、面接官に“諦めない姿勢”を見られている気がするんですよね。自分を信じ、強い気持ちで最後までトライしましょう！

MY FAVORITE TOTTORI

サクサクの天ぷらで頂く日本海の幸

鳥大から自転車で行ける距離に、美味しい日本海の幸が水揚げされる鳥取港があります。そこには、鮮魚仲買店の営む海鮮料理店が。友達と一緒に行くこともあれば、家族が鳥取へ遊びに来てくれたときにもよく訪れます。直営店だけに、リーズナブルなお値段で、新鮮＆肉厚のお刺身が食べられるんですよ。

でも、私の一番のお気に入りは白身魚の天ぷら。定食で注文すればお刺身も付いてくるので、1度で2度美味しいんですよ♪