鳥取大学 入学試験情報

農学部 生命環境農学科

梅川大地さん

海外で見た貧困問題のリアルに突き動かされて

僕は高校時代、フィリピン、ベトナム等で語学学習やフィールドワークをしたことから、開発途上国の貧困問題に興味を抱きました。現地のリアルな日常生活を見たり、まちなかでストリートチルドレンに物乞いをされるなど、心を揺さぶられるような経験をする中で、こうした問題を改善できないだろうかという意識を持つようになっていったんです。鳥大農学部の国際乾燥地農学コースは僕の志望にピッタリ。しかもAO入試なら、海外で見たこと、感じたことを存分に生かすことができる。迷いはありませんでした。両親も、「やりたいことがあるなら、どこでもいいよ」と背中を押してくれたので、ありがたかったですね。

1次面接の練習では、話す内容を丸暗記するのではなく、伝えたいポイントを洗い出して箇条書きにして、それを頭にインプット。あとはその場で肉付けしながら話すようにしました。それだけに練習を始めたばかりの頃は、答える内容が日によって変わることも。すかさず先生に「昨日と言っていることが違うけど」と指摘されて。でも、繰り返し練習することで次第にぶれがなくなり、話す内容が固まっていきました。

1次面接は自分クイズ。答えは全て自分の中にある!

梅川大地さん

1次の本番は東京会場で受験。少しでも近い場所で受験できたのは、とても助かりました。面接で驚いたのは、頑張って練習した志望動機をそれほど尋ねられなかったこと。逆に、それほど練習していなかった高校生活やフィリピンでのことなど、自分が経験したことのほうを根掘り葉掘り聞かれて。当てが外れたけど、自分自身のことだから答えに困ることはないし、話すうちにガチガチだった緊張もほぐれていきました。自信を持って、堂々と話すのが一番ですね。

1次合格後にテーマが提示される課題論文は、面接対策と同じく、要点を箇条書きにしてアウトラインを構成、その後に詳しい説明を書き足していきました。時間は十分にあるので、じっくりと推敲することが大事ですね。志願票は手書きで清書しましたが、僕は字があまりきれいではないので、課題論文はパソコンでプリントアウトしたものを提出しました。

グループ討論はメンバーと力を合わせて臨機応変に

梅川大地さん

2次のグループディスカッションのお題は、砂漠に3つだけ物を持っていけるとしたら何にするか、持っていく物とその理由を話し合うというもの。これもすごく緊張しましたが、テーマの面白さに、ワクワク感のほうが大きくなりましたね。進行役・タイムキーパー等の役割があり、グループ内で話し合って決めました。僕はアイデア出しが得意なので、考えをまとめて発言することに注力。余裕があれば進行役の人をサポートできるようにしよう、と思いながら臨みました。苦手な人は立候補しなくていいと思います。

グループ内には専門高校の人たちもいて、専門的な見解は当然彼らのほうが強い。だから、そこは無理はしないで彼らに任せ、僕はそれ以外の観点で意見を出せばいいと、ディスカッションが進むうちにそんなことも分かってきました。

合格の自信はある程度ありましたが、学校の昼休憩にスマホで合格発表を見たときは最高にうれしかった! その画面のスクリーンショットは今も大切に保存しています。

現在は、高校時代の経験を生かしながら、農業技術の普及を軸にした東南アジア地域の生活向上に関する研究を行っています。大学院の国際乾燥地科学専攻・特別コースへの進学を目指していて、そこでさらに研究を深め、貧困地域の農村の一世帯でもいいから所得を上げる手助けがしたいと考えています。

後輩たちに贈る言葉

自分と正面から向き合って準備を進めよう!

AO入試では、それまでに自分が経験してきた出来事、学びを総動員して、自己アピールをしなくてはいけません。経験値の部分は受験直前に準備できるものではないので、普段からいろんなところにアンテナを張って、自分の興味がある分野を探し、とことん突き詰めていくことが必要だと思います。大学で何を学びたいのかという、明確なビジョンを持つことも大事ですね。

入試当日は、弱気な気持ちが表に出てしまいがち。「自分を合格させないなんて、面接官の先生は見る目がない」くらいの強気で臨んでみてください。きっと自分のほうにいい流れがくるはずです。

MY FAVORITE TOTTORI

「とうふちくわ」は予想外の旨さ

鳥取のスーパーは、地元に比べて練りものコーナーの占める割合がすごく広い。なぜだろうと思っていたら、豆腐で作った「とうふちくわ」という郷土食があるからなんです。実は僕、豆腐が嫌いなので、あまり期待せずに食べてみたんですが、メチャクチャ美味しくてビックリ! 生姜入り、カレー味など種類も豊富。僕のお気に入りはネギ入りです。

もう一つ好きなのが、トビウオのすり身で作った「あご竹輪」。深い味わいで、おつまみにピッタリですよ。

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