工学部 社会システム土木系学科
災害で気付いた、地域インフラを守る土木学の重要性
父が土木関係の仕事をしていることもあり、私はいつの頃からか、土木の分野を学びたいと思うようになりました。さらに強く意識するようになったのは、2018年7月に発生した西日本豪雨災害。自宅のすぐ近所まで浸水被害が迫る中、父は仕事へ出かけ、地域のインフラを守るため一晩中働いていました。私も少しでも人の助けになるようなことがしたいと思い、進学先を鳥大工学部に定めました。
推薦入試も視野に入れつつ、まずは総合型選抜に挑戦しよう、高2の5月頃にはそう決めていました。高校の授業に、自分の好きなテーマで研究・発表するという時間があったのですが、私は人前で自分の意見を話すのが得意で、その授業も楽しく取り組むことができました。その経験もあり、「総合型選抜なら私の力を生かすことができる」と思ったんです。
高2の夏に参加したオープンキャンパスでは、砂防ダムに関する大学の研究内容を見せていただき、受験へのモチベーションがアップ! また、女子高生のための説明相談会もあり、AO受験された先輩から体験談を聞くこともできました。「志願票には良いことばかりでなく失敗したことも書いて、そこから何を学んだのかまで掘り下げて書くといいよ」と教えていただき、すごくありがたかったです。
コロナ禍で1次面接中止、思いの全てを願書へ注入!
願書は、担任や国語科の先生に添削していただきながら、20回以上は書き直しました。私は「~であること」「また、○○は」といったフレーズを連続して使ってしまうので、言葉や表現を変えるように注意されました。
1次面接の練習も並行して進めていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から中止となり、1次選考は願書のみで判定されることに。直接自分の口で伝えられない分、志願票に思いを込めて、伝えたいことを全て書き込みました。父が読んでいた建設業界の専門雑誌に、鳥大の先生が研究しているドローンを使用した橋梁点検の記事が載っていたので、それについて自分の意見をまとめたり、西日本豪雨災害を受けて災害に強い橋を造りたいといったことを盛り込んだり。罫線のない用紙だったので、鉛筆で薄く線を引いてから清書。文字が小さくなりすぎないよう気を付けながら、丁寧に仕上げました。
新聞は毎日チェック、幅広い知識+多角的な視野で
2次選考の小論文は、鳥大のWebサイトに載っている過去問題を使って練習。1つの意見に凝り固まらず、違う角度から見た意見も考えるようにと、先生からアドバイスを受けました。毎日新聞を読み、気になる記事を見つけたらノートに張り付け、自分の意見を書き、分からない言葉があれば父に尋ねたり自分で調べたりして、工学の知識を広げることを継続。これは入試全般に役立ちました。本番は、どういう切り口で書いていくか、自分の意見をまとめるのに時間がかかりました。苦手な人はしっかり練習したほうがいいと思います。
口頭試問で問われる数学の問題は、基礎を押さえておけば大丈夫。私は、教科書を1年生のものから全て見直し、基礎固めをしました。英語は、短い英文を読み質問に答えるという形式で、英語の先生と毎日のように練習。ところが本番は、絵を見てその状況を英語で説明するという形式だったので、ちょっと慌てました(笑)。頭の中で単語を探りながらなんとか答えましたが、いろんなパターンで対策しておかないといけませんね。
2年次からは専門的な科目が増えてきます。土木のコースへ進むなら力学が重要になってくるので、基礎となる部分をきちんと身に付けようと勉強中。災害に強い橋の研究ができるよう、これからも頑張っていきます!
後輩たちに贈る言葉
まずは軸となる志望理由を明確に立てよう!
総合型選抜という受験方法を選ぶのであれば、「なぜ鳥大を選んだのか」という明確な理由が必要だと思います。ぼんやりした理由では説得力がないので、まずは自分の気持ちを突き詰めて考えてみてください。「これがあるから鳥大へ行きたい」というものが見つかれば、分かりやすい表現ができますし、自分の中にもぶれない軸が形成されるのではないでしょうか。
それから、苦しい受験期を1人で乗り越えようとせず、学校の先生、同級生や先輩、家族など、周りの人に頼りましょう。いろいろな人の意見を聞くことで、きっといいヒントが見つかるはずです。
MY FAVORITE TOTTORI
自然豊かな風景ときれいな夕日
私はよく家の周りを散歩するんですが、鳥取の自然豊かで素朴な風景にいつも癒されています。車の騒音が少なくて静かだから、近所の高校のグラウンドから「カキーン」という野球のバッティング音が聞こえてくる。その雰囲気も大好きです。
少し足を延ばせば、青く澄んだ日本海に面した「賀露(かろ)海岸」にたどり着きます。また、鳥大からほど近い「湖山池」には草花でいっぱいのナチュラルガーデンが。そこから見える夕日がとてもきれいで、心が落ち着きます。
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