鳥取大学 入学試験情報

農学部 生命環境農学科

重田瑞希さん

地域ごとの特性に適した知識や技術を身に付けたい。

水稲専業農家に生まれて、幼い頃から農業を仕事にすることに憧れて農業高校に進学しました。高校で学ぶうちに、農業で生計を立てる難しさや高齢化による農家の減少など、今の農業を取り巻く課題が分かってきました。特に地元は中山間地だったので差し迫る問題も深刻だと感じ、もっと勉強したいと思うようになりました。その土地ごとに適した知識や技術の習得を望んでいたので、鳥大のHPに「知と実践の融合」という言葉を見つけた時に、「私の学びたいことが学べる大学だ」と予感しました。高校に鳥大出身の先生がおられて、その先生の案内で実際に鳥大を訪れた時に、穏やかでゆったりとした雰囲気が地元と似ていて、「ここで学びたい」と直感しました。鳥大農学部は幅広い分野を学ぶことができる4つのコースがあるのも魅力的だと思い、第一志望に決めました。

農業高校の生徒が大学に進学する時は、推薦入試で入るケースがほとんどです。私も推薦入試を受けようと思っていましたが、担任の先生から「AO入試もあるよ」と教えてもらい、チャンスが増えるならとチャレンジすることにしました。

グループディスカッションではみんなが意見を出しやすいように意識。

重田瑞希さん

8月から書類の準備を始めて、志望理由書と自己推薦書は何度も書き直して、先生に添削してもらい修正を繰り返しました。その中で高校時代に経験したことをよく振り返りました。例えば、寮生活や執行部活動、弁論大会のこと。自治活動が盛んな寮だったので何か問題があった時には自分一人で対応するのではなく、先輩、後輩交えてみんなで話し合って解決していました。2・3年生で執行部の会長をしていた時も、学校行事に向かってみんなが気持ちよく取り組むにはどうしたらいいのかを考えていました。弁論大会に参加して、1・2年生の時は中国ブロックまで進んで、3年生の時は広島で開かれた全国高等学校総合文化大会で最優秀賞をもらい全国大会に出場しました。これらの経験を通じて、自分自身がどう成長できたのかを自己推薦書にまとめました。

自分が本当に伝えたいことを短く分かりやすい文章にまとめるのはとても難しかったです。1次が終わったらすぐに2次の面接練習を始めて、課題論文のテーマが届いたらすぐに取り掛かれるようにしておきました。

グループディスカッションでは、リーダーとして話を進めるだけではなく、みんなが話しやすいように場を整えることを意識しました。話がずれたら軌道修正して、メリットばかりではなくデメリットの見方も提案するようにしました。

2次選考の面接では英語の試問もあり、英文を読んでそれを訳すという内容でしたが、難しかったのを覚えています。英検準2級レベルの勉強を意識しておけばしっかりと解くことができたと思います。

AOで入ったからコースを自由に選べた。

重田瑞希さん

現在は「里地里山環境管理学」コースで、里地里山の保全管理と利活用に関する専門的知識と技術を学んでいます。私は最初、水稲について研究したいと思っていましたが、学ぶうちに研究したい方向が変わってきて、2年次進学時にコース選択できるAOで入っておいてよかったと思いました。

研究室ではドローンや人工衛星で撮影した写真を解析し、その土地の特性から栽培に適した植物や最適な利用の仕方などを調査する研究に取り組んでいます。中山間地の活性化には農業のことだけではなく、農業を取り巻く里山の管理や農家以外の人たちの意識など、全体のことを考えていくことも大切なんだと気付くことができました。将来は、中山間地域の利点を生かした活性化に取り組み、地元をもっと住みやすい環境にするための活動に携わりたいです。

部活は茶道部に所属しています。お菓子が食べられることにひかれて小学校から始めた茶道ですが、やっていくうちにその奥深さにすっかり魅了されました。また、大学生協の学食でアルバイトしていますが、学食でも習ってきたことを大切にされる先輩が多くて、部活とアルバイトでも、農業同様、これまで受け継がれてきたものをよりよくするにはどうしたらいいのかを考えながら、自分にできることを増やしていっています。

後輩たちに贈る言葉

専門高校だから得られた知識をアピールして。

AOは、これまで頑張ってきた自分の人間性をアピールすることができる場です。特に専門学校出身者は、普通科ではできない経験をたくさんしています。その経験で得た実践力や専門知識などをAOでアピールしましょう。グループディスカッションの練習に友達が付き合ってくれたり、英語の先生が毎日、始業前に私のために授業してくれたりと、一人ではAOを受けることができなかったと実感しています。いろいろな先生や友達に協力してもらって、AOに挑戦してください。

MY FAVORITE TOTTORI

適度な田舎で住みやすい。

アルバイトや農学部のフィールド活動を通して出会う地域の皆さんは、やさしくて温かい方ばかりです。自然が豊かで、アウトドアで楽しめることがたくさんあるのも魅力です。オシャレなカフェが多いのもうれしいですね。適度な田舎で住みやすく、一人暮らしがしやすいのも安心できます。

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