鳥取大学 入学試験情報

工学部 社会システム土木系学科

黒岩綾香さん

あべのハルカスを見て「人間ってすごい」と思った。

ものづくりが好きで、車のデザインをしたいと思い、工学系の高校に進学しました。でも、中学校の修学旅行で訪れた大阪で、完成したばかりのあべのハルカスを見て「こんな高いビルを建てられるんだ! 人間ってすごい」と感激して、その時から心のどこかで建設業にも興味を持っていたんだと思います。高校の学習時間に橋のような大きな構造物についても学ぶ機会があり、あべのハルカスを見た時の感動を思い出して、高校3年の春に「建設業についてもっと学びたい」と思うようになりました。当初は高校を卒業したら就職しようと考えていたので迷いましたが、思い切って大学受験することを決めました。

私は土木と建築のどちらも学びたいと思っていたので、土木工学の幅広い知識と技術を学びながら建築士になる勉強もできる鳥大工学部を志望しました。

最初は推薦入試を受けようと思っていましたが、進学担当の先生に勧められたのをきっかけにAO入試も考えるようになりました。準備期間があまりなくて間に合わないかもしれないとも思いましたが、「AOでダメだったら推薦もある」と前向きにとらえてチャレンジすることにしました。

しっかり自己分析して自分のことを理解することが大切!

黒岩綾香さん

志望理由書と自己推薦書の準備は8月から始めました。毎日書いては先生に添削してもらい、また書いて持って行く。何回書いたか覚えていないくらい、何度も書いて自分の想いが伝わるように文章をまとめていきました。その結果、あべのハルカスを見た時の衝撃から建設業に興味を持ち、地元の山口も鳥取と同じように少子高齢化が進む中で、インフラ整備という視点からいかに住みやすいまちづくりを進めていくかという考えに至り、その知識や技術を実践的に学べる鳥大に入りたいという率直な想いを、うまくアピールすることができたと思います。

高校は資格を取ることを積極的に応援してくれる学校だったので、私も自分の知識を増やせるチャンスだと思い、積極的に挑戦して危険物取扱者乙種4類や第二種電気工事士、第二級ボイラー技士、3級機械検査技能士、機械製図技能検定3級など、多数の資格を取得することができました。また、高校では小学校4年生から始めたバレーボール部に所属し、バレーボール部の活動を一生懸命頑張る一方で、学校の定期試験でも良い成績を収められるようにしっかり勉強して文武両道を実践してきました。そうやって3年間、資格取得や文武両道に励んできたことが、大学のAO入試を受ける際に本当に役立ちました。高校時代に積み重ねてきたことを振り返って、しっかり自己分析して自分自身のことを理解しておくことが大切だと感じました。

2次選考の口頭試問では数学と英語の基礎学力を確認されます。英語は得意で英検の準2級を取得していたので手応えがありましたが、数学は正直、難しかったです。高校で数学ⅠAまでは勉強していましたが、入学後も必要になる分野なので、早めに数学の対策を取っておけば良かったと思いました。

ものづくりの現場に立って地方のインフラを整備。

黒岩綾香さん

大学でもバレーボールを続けています。小学校から続けてきて、進学の度に「違うスポーツをやろうかな」と少しは思うのですが、結局はバレーボールが恋しくなって大学でも体育会系のバレーボール部に入りました。市内の飲食店でアルバイトもしながら、本業の勉強も頑張って大学でも文武両道に励んでいます。

工学部社会システム土木系学科は、女子は全体の2割くらいしかいませんが、高校時代も男子の多いクラスでしたし、今の学科でも女子同士の仲がいいので楽しく大学生活を過ごしています。それに、工学部の女子率も年々上がってきているようで、学部内では女子学生も多く見かけます。

工学部の実習で山陰道のトンネル工事の様子を見学したり、県内の大手建設会社でインターンシップを経験したりして、普段から建設業の現場に触れる機会があります。自分の目で実際に見ると「こうやって造るんだ」と良い刺激になり、「もっと基礎や原理を知りたい」と授業を受けるモチベーションにもつながっています。自分は、ヘルメットを被って現場で体を動かしている方が「ものづくりをしている」という実感があってやりがいが感じられるだろうなと感じています。将来は建設会社に入って、地方のインフラ整備と維持管理に携わっていきたいです。

後輩たちに贈る言葉

面接は飾らずにありのままの自分を出して。

面接では変に飾るよりも普段の自分をありのまま出すのがいいと思います。その場だけ取り繕っても面接官の皆さんにはきっと見抜かれてしまいます。私は、自然体の自分を見てもらおうと、力を抜いて気負わずに臨むことができました。また、工学部を志望される方は、数学と物理は大学に入ってからも必要になります。試験対策と同時に将来にも役立つ知識となるので、基礎的な学力は身に付けておいた方がいいと思います。

MY FAVORITE TOTTORI

時間の流れがゆっくりしている。

時間の流れがゆっくりしているところが好きです。地元の山口もゆったりとした雰囲気がありますが、鳥取の方がさらに穏やかな空気が満ちているように感じます。たまに名古屋や大阪などの都会に行くと、建物も多いし人もたくさんで、みんながせかせかと急いでいるように感じて。そういう場所は自分には合わないなって分かりました。鳥取は地元産の魚や肉もとても新鮮で、食べ物がおいしいところも魅力です。

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