鳥取大学 入学試験情報

工学部 社会システム土木系学科

長原 由実さん

□地域を守る防災のソフト対策を学びたい!

地元に子育て支援に力を入れている特定非営利活動法人(NPO法人)があって、子どもたちを集めて遊んだり、キャンプしたりといろいろなイベントを開いていて、小学生の頃は遊ぶ側で参加していましたが、高校生になってから運営側に回って、活動をサポートするようになりました。商店街を舞台に子どもたちと忍者ごっこをしたり、公園の中を小さな町に見立ててそこだけで使える通貨で遊んだりと、地域と深く関わりながら、実際の生活とも結びつきがある遊びをする中で、「普段は何気なく過ごしている町も、いろいろと考えてつくられているんだ」と気付きました。

そして、高校2年生の時に起こったのが、広島市内の住宅地を襲った大規模な土砂災害。自然の猛威を身近に感じて、地域の防災や減災、ハザードマップなどに興味を持つきっかけになりました。特に私が住んでいた呉市は坂道の多い町。高齢者や車いすの方も無理なく避難できるようにするにはどうしたらいいか。被害を最小限に食い止めるには、普段からどんな備えをしておけばいいのかと、町を歩いている時に考えるようになり、将来は、防災のソフト対策に関わる仕事に就きたいと思うようになりました。

進学先を調べている時に鳥大工学部を見つけて、ここなら自分がしたい勉強ができると思い、志望しました。

□AO入試の準備を通じて“自分”を見つめ直す

長原 由実さん

別の分野にも興味があったため、ギリギリまで悩んで、志望先を決めたのが3年生の夏休み前。自分が携わって来たNPO法人での活動が強みになると思い、AO入試での受験を決めましたが、ほかの人に比べると1カ月ほど遅い時期からのスタートになってしまったので、すぐに準備に取り掛かりました。

オープンキャンパスに参加して願書を持ち帰り、夏休みの間、学校に通って先生方に志望理由書や自己推薦書の添削をしてもらいました。用紙は表裏白紙で罫線もないので、どれくらい書いたらいいのか分からず、最初はすごく小さい字でびっしりと書いていました。NPO法人の活動内容など分かりやすく説明しようと思うと文章が長くなってしまい、添削するのにとても時間がかかりました。要点をできるだけまとめて、それでも書きたいと思ったことは書くようにしました。

受験対策で普段から心掛けていたことは、自分の強みや弱み、地元の町を歩いていて気付いたことをノートにメモするようにしました。友達と話している時に「君ってこういうところあるよね」と言われたら、それをメモしておいたり。それまで、自分はこういう人間だと思っていたのと、他人から見た印象は違っていたりして、AO入試の準備をしながら、自分を見つめ直すことができたように思います。

□メモを取るクセを付けて話の要点をとらえる

長原 由実さん

「講義等理解力試験」では、話を聞きながらメモを取って要点を抑えるように気を付けました。講義の内容が興味深く、いつも以上に集中できた気がします。メモを取るクセは、大学の講義を受ける時にも役立っています。

「小論文」の対策は過去問を解いて添削してもらったり、知らなかったことはインターネットや本で調べました。「個人面接」では、NPO法人での活動や、最近気になっているニュースの内容などについて聞かれました。高校の先生方と毎週、面接練習していたので、3年間の経験や自分の考えをしっかりと伝えることができました。

鳥大は県外から来ている人も多いので、いろいろな地域の人と知り会えて勉強になります。将来は公務員になって、地域のためにお役に立てればと考えています。

後輩たちへ贈る言葉

□学校以外の活動にも興味を持って参加しよう!

AO入試は準備することが多い入学試験です。小論文や面接も早めから練習しておきましょう。ちょっとしたことでもメモしておくと、面接などで使える場面があるかもしれません。

私は、アピールしたいと思える活動をしていたことがAO入試を受ける時に役立ったなと思っています。学校の活動を頑張るのもすごく大事なことだけど、それ以外にも自分が興味を持ったことは参加してみるのもいいと思います。

鳥取のお気に入り

□ゆったりした空気感

時間に追われてせかせかしている感じがなく、ゆったりと時が流れているような空気感が好きですね。都会は電車もすぐに来て便利かもしれないけれど、気持ちに余裕が持てないイメージで、私は田舎の方がリラックスできます。星空もきれいで、入学した頃は、よく星を見に鳥取砂丘まで友達と歩いて行っていました。

鳥取大学入試一覧