鳥取大学 入学試験情報

地域学部 地域学科 地域創造コース

村部 浩基さん

□地元産業の課題解決の鍵は、鳥大にあった!

私の地元は、九州北方の玄海灘にある壱岐島で、漁業や農業といった第一次産業が中心ですが、後継者不足という深刻な課題を抱えています。私の実家も祖父と祖母が漁業と農業を営んでいますが、父は別の仕事をしているので後継者がいません。高齢化も進んでいるので、私一人が祖父の跡を継いでも地域の問題は解決しないと思い、将来は地元の市役所に勤めて、島の産業活性化のために尽力したいと考えました。鳥大地域学部には、都市部から農山村への若者の移住について研究されている先生がいるので、鳥大で学ぶことで後継者不足の解決策が得られるのではと思い、鳥大を志望しました。

AO入試を選択したのは、高校2年生の時から地元のボランティア団体に参加していて、その活動が生かせるのでは、と思ったから。子どもから高齢者まで幅広い年齢層が参加できる地域イベントを企画したり、東日本大震災の復興ボランティアに参加したりしていたので、その活動で学んだことをアピールすることにしました。

□とりあえず書き出して、内容をしぼり込もう

村部 浩基さん

AO入試は、自分の強みを生かして受ける入学試験です。自分がやってきたことを志望理由書や自己推薦書にまとめるのですが、経験を振り返って文章にするのは、想像以上に難しい作業でした。伝えたいことがたくさんあり過ぎて、最初はどのようにまとめればいいのか分からず、結果、何が言いたいのかよく分からない内容に。何回も書き直しては先生に添削してもらうのを繰り返し、何とか論理立てて必要な情報だけにしぼることができました。

最初からうまく書ける人はいないと思うので、とりあえず書き出してみることをお勧めします。書いていくうちに、自分がこれだけは伝えたい、という内容が見えてきます。

あとは、先生から、ニュースを見たり、新聞を読むようにアドバイスをもらいました。社会でどんなことが起こっているのかに関心を持って、新聞やニュースで自分が気になった記事や話題はノートに記録。AO入試を受ける同級生同士で、ニュースの内容について議論して、理解を深めるように努力しました。

□相手の意見を受け止めることも大事

村部 浩基さん

2次選考の「スクーリング」と「課題論文」の対策として、NHKの「クローズアップ現代」を録画して見て、その内容を自分なりに要約。先生にその番組の内容に関する問題を出してもらって解答するという練習をしました。流れてくる情報を受け止めるのに、メモをしながら聞くのが有効的です。

「グループディスカッション」や「個人面接」では、質問されたことに対して適切な返答ができているかどうかだけではなく、解答者の性格も見られていると思います。「グループディスカッション」では、積極的に意見を言うだけでなく、相手の意見が自分とは違うと思っても否定せずに受け止めて、それから自分の意見を言うようにしました。面接の時も緊張して下を見がちですが、面接官ときちんとアイコンタクトをしながら話すようにしました。相手の顔を見て話さないと、自分が言いたいこともうまく伝わりませんから。

大学ではソフトテニスサークルに入っていて、現在は部長を務めています。部員は現役だけでも約50人いて、それをまとめるのは大変ですが、副部長や会計などの幹部と協力して運営しています。

将来は、地元に帰って公務員になり、壱岐島の第一次産業を維持するためのさまざまな施策を打ち出していけるよう、財政や環境などの地域の状況を把握した政策を提案できる能力を身に付けているところです。公務員試験に向けて、大学の公務員講座を受講しています。

後輩たちへ贈る言葉

□経験したことは言葉の重みが違う

地域創造コースをAO入試で受けるのであれば、できるだけたくさん地域に出たり、ボランティア活動に積極的に参加しておく方がよいと思います。

自分が経験したことと経験していないことでは、言葉にした時の重みが違います。東日本大震災の復興ボランティアで東北へ行き、風評被害に負けずに地元の特産品を売ろうと頑張っている方々の姿に感銘を受け、逆に元気をもらいました。そうやって、実際の経験から学んだことは、面接の時に強みになるし、誰にも負けないアピールポイントになります。

鳥取のお気に入り

□島に負けない新鮮な魚

自然が豊かでおいしい食べ物がたくさんありますね。海に囲まれて新鮮な魚がたくさん食べられる壱岐島に負けないくらい、鳥取の海産物も新鮮でおいしいです。それから、鳥取の人は温かい人が多くて、暮らしやすい所だと感じています。友達にも恵まれて、学生生活を満喫しています。

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