鳥取大学 入学試験情報

トリダイ プロフェッサー明石 欣也

  • 農学部生命環境農学科

教授

明石 欣也

Kinya Akashi

「ジャトロファのポテンシャルは未知数で面白い」と明石教授。研究室で栽培しているジャトロファと、種子からとれる油を見せてくれた。

植物の力を引き出す研究は
農業の枠をこえて進んでいます

再生可能な暮らしのエネルギーの開発ヘ

乾燥地でも生育することができ、その種子から燃料となる油がとれる植物は希少だという。明石教授が研究しているジャトロファは、その両方を備え、次世代の再生可能な植物由来のバイオマスエネルギーとして注目されている。

ジャトロファのバイオ燃料としての実用化は、まだ研究開発段階。大規模な生産が可能になれば、主に発展途上国で現地の人たちの暮らしに必要なエネルギーに使え、さらに地産地消を可能にするポテンシャルにも明石教授は期待している。明石教授がジャトロファに着目したのは約15年前。現在、鳥取大学農学部は乾燥地研究センターとの共同研究を進め、ジャトロファを始めとして世界に広がる乾燥地植物の研究の中心的役割のひとつを担っている。なかでもアフリカ・ボツワナとの連携は強く、政府系の研究所や大学などと共同研究を行い、明石教授の研究室からも、これまでに延べ約20人の学生たちが現地に派遣され、様々なプロジェク卜を進めてきている。

おいしいスイカや食品開発の分野も

研究室の名前は「分子細胞生物学」。「植物の特性を分子レベル、細胞レベルで解明して、植物の力を引き出す」というのがテーマだ。「鳥取オリジナルのおいしいスイカの研究」などもそのひとつ。女子学生が多いのも特徴だ。「農学部というと実際に農業をするイメージをもつ人が多いかもしれませんが、農芸化学コースは栄養学や食品開発のバックグランドとなる分野。食品会社や製造業界に就職する学生も多い」と明石教授。さらに、国内のさまざまな企業や地方自治体、海外とコラボレーションで進めている研究も多く、学生たちにはプロジェクトの一員として、必要な仕事(研究)を担当してもらうというスタイルをとっている。その根底には、「将来どんな職業についたときでも活かせる、プロジェクトを構築して運営していくための経験や素養を身に付けてほしい」という明石教授の学生たちへの思いがあるのだ。

[取材:2018年10月]

受験生へのメッセージ

鳥取大学農学部からは、 研修や共同研究の一環で、アジア、南北アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、そして日本国内の様々な現場へと、多くの学生が派遣されています。 そして、それらの経験は学生たちを大きく成長させています。 世界には面白いものがたくさんあります。広く世界に目を向け、 自分がワクワクするものを見つけ、深く取り組んでいってほしいと願っています。

1968年、 山形県生まれ。

宮城県立仙台第二高等学校卒業。京都大学農学部農芸化学学科卒業。同大学大学院農学研究科博士課程修了。1996年フランス農務省研究部研究員。2001年奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科助手、助教を経て、2012年より鳥取大学農学部准教授に就任。2016年より現職へ。

趣味はマラソン、 映画鑑賞、 読書。

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