鳥取大学 入学試験情報

トリダイ プロフェッサー遠藤 常嘉

  • 農学部生命環境農学科
  • 国際乾燥地農学コース

教授

遠藤 常嘉

Tsuneyoshi Endo

乾燥地の環境を守り
廃棄物の再利用から
農業生産の可能性を探る。

簡単なことができないのが乾燥地の農業。

「水を与えれば植物ができるという簡単なことが、乾燥地では難しい。難しいからこそ、その課題を検討して、解決策を探る。その繰り返しでここまで研究にのめり込んでしまった」と笑う遠藤常嘉 教授。乾燥地での農業の課題として、人為的に水を供給する灌漑農業を行うと土壌中の塩分濃度が高まり、作物が育たなくなる塩害が挙げられる。また、土壌が硬くなり、ひび割れたような状態になるソーダ質化も農業生産の妨げとなる。

研究室では、乾燥地帯でのフィールドワークなどから土壌劣化の防止と環境保全対策を探ると共に、日本国内で発生する廃棄物を土壌改良に利用する研究にも取り組む。境港で大量に排出される魚の骨を加工してまくことで土壌中の有害な物質が固定できることを発見。これは乾燥地帯のソーダ質化に対しても応用が可能で、中国で有用な土壌修復策として検討されている。魚の骨以外にも豚糞や鶏糞、食品残渣などの廃棄物が肥料や土壌改良剤として再利用できないか、企業と連携して研究を進める。

たゆまぬ探求心で研究の道を切り拓く。

農業を志し、農業を営む友人の父親から「これからの農家は大学で知識を得ておいた方がいい」と言われて農学部に入学。3年次の土壌学の講義で「乾燥地の土壌にはミネラルが十分にあり、水を与えれば爆発的な生産力が得られる」と聞き、「ではなぜ、乾燥地で農業は普及しないのか」と疑問を抱いてその教授を訪ねた。熱心に質問を重ねる学生に、教授は「そんなに興味があるならうちの研究室で取り組んでみないか」と勧めた。それが土壌学研究の道へ進むきっかけとなる。

現在では学生が海外へフィールドワークに出掛けることも珍しくないが、30年ほど前は学生が海外に出向くのは難しい時代だった。それでも「実際に乾燥地に行かないと分からない」と大学院時に2年連続でメキシコへ行き、現地で調査を敢行した海外フィールドワークの第一人者だ。

自身のその時その時の関心事へ真っすぐに飛び込み、研究者としての経歴を積み重ねてきた。「自己研鑽を続けることが、その後の自身の状況をつくり出し、実り豊かな将来へとつながる。自分が生かせる場所は、自分自身で探すしかない。学生時代にはそのための時間がたくさんある」と呼び掛ける。

[取材:2019年10月]

1968年、鳥取県生まれ。

博士(農学)。鳥取県立鳥取東高等学校、鳥取大学農学部卒後、同大学大学院農学研究科(修士)、同大学大学院連合農学研究科(博士)修了。鳥取大学乾燥地研究センター、日本学術振興会の研究員を経て、2005年から鳥取大学へ。

学生時代は学費等捻出のため板金塗装工やカメラアシスタントなど数々のアルバイトを経験。夕方からアルバイトのため早朝から研究に励んでいた。朝早く大学に来る習慣は今も続く。

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