鳥取大学 入学試験情報

地域学部 地域学科 地域創造コース

木村日翔さん

地元民が見過ごしている入善町の魅力を伝えたい。

僕の祖母が暮らす富山県入善町は、日本海に面した趣ある漁師町。でも、地元漁師の人たちから「若者は漁業を嫌がり、町を出ていってしまう」という話を聞きました。僕の地元・岐阜県には海がないので、「身近に海がある入善っていいな」と思っているのに、その魅力に地元の人たちが気付いてないのはすごくもったいない気がして。そんな出来事から、将来は地域の魅力を人々に伝える活動がしたいと思うようになり、地域学が学べる鳥大のこのコースを進路に選択したんです。地元の岐阜大学にも地域科学部があるんですが、鳥大はフィールド演習など実践的な学びができること、AO・推薦Ⅰと受験チャンスが多いことが決め手になりました。

オープンキャンパスは高3の夏・秋と2回参加。学生と先生の距離が近いのがすごくいいなと、好感を持ちました。AOを受験した先輩から「地域学に関する本や新聞を読んで知識を蓄えておいたほうがいいよ」など、入試のポイントを聞けたことも良かったです。

AO受験は夏休みが超多忙。強い気持ちでやり遂げよう。

木村日翔さん

夏休み前からAO入試の準備に入りました。しかし僕は同時期に体育祭の応援団長に立候補、また文化祭のバンド出演も予定していて、既にスケジュールは飽和状態。担任の先生に「この上にAO入試も? 本当にできるのか」と心配されるほどでしたが、やるしかないと思って。担任の先生をはじめ、周りのサポートがあって乗り切ることができました。

志願票に記入する志望理由はある程度決まっていたんですが、自己推薦の内容には悩みました。自分的に「これはすごく頑張った」と思うことと、周りから見たときの評価は違うんだと気付いて。先生や両親、友人に相談しながら内容を詰めていきました。

志願票を書き終わった8月下旬からは、1次選考に向けてほぼ毎日面接練習。入退室やあいさつの仕方など、基本的な面接マナーはインターネットでチェック、先生には主に言葉づかいや話すスピード、発言内容を指導していただきました。「丸暗記はダメ」と言われていたので、途切れながらでもいいから自分の言葉で話すことを意識しました。本番は少し緊張しましたが、たくさん練習していたことで気持ちに余裕があり、想定外の質問がきても慌てることなく普段の自分で受け答えをすることができました。

故郷の特徴を知ることが2次選考突破のカギ。

木村日翔さん

2次のスクーリングは、社会の授業を本番の講義に見立てて自主トレ。板書を写すのではなく、先生が話したことをいかに的確に短い言葉でノートにまとめるかを練習しました。

AOや推薦で受験する同級生が周りにいなかったので、グループディスカッションについては事前練習ができませんでした。ただ、中学生の時からやっていたジュニアリーダーズクラブのボランティア活動の中で、グループで話し合う機会は何度かあったので、あまり不安はありませんでした。「人の意見を尊重する」「沈黙時間を作らない」といった点に気を付けながら本番に臨みました。

2次選考の対策で特に力を注いだのは、苦手な課題論文。地域学系の過去問を10本ぐらいこなし、社会の先生に添削してもらいました。すると先生から「自分の地域のことを知らなすぎる」という指摘が。自分の意見を記述する課題論文において、地元の過去・現在の状況を詳しく知っておくことは必須。その知識がなければ地域の課題や、どんな未来を築いていくべきかといったことを述べることはできないんだと気付いて、地元のことを一から調べ直しました。

本番のテーマは「格差社会と地域 ―生活困窮者を地域でどう支えるか―」。とても難しかったけど、地元に関する知識を蓄えていたことで、具体的な例を示しながら自分なりの考えを展開することができました。

入学後、鳥取市内にある中山間地域のお祭りに参加しました。地元の方と仲良くなり、「もし地域学部のイベントでやりたいことがあったら、この地区を使ってくれていいよ」と言ってくださって。このつながりが今後の学びに生かせそうで、ワクワクしています!

今だから言える! 後輩たちへ贈る言葉

鳥大のことを調べ尽くして緊張を克服しよう!

先輩たちの体験談を聞いても、やはり「一番緊張するのは面接」と言われます。緊張を和らげる一つの方策として僕がオススメしたいのは、大学説明会やオープンキャンパスに積極的に参加し、志望する学部学科・研究分野・先生方のことなどをとことん調べて、「それ、知ってる!」という状態にしておくということです。

僕の場合はまず、参加した名古屋での大学説明会、2回のオープンキャンパスで集められるだけの資料を収集。地域創造コースの説明会では、どんな授業や研究を行っているのか、頂いたパンフレットにメモを取りながら先生・先輩方の話を聞きました。地元に帰ってからも、興味のある研究分野やその研究を手がけている先生の論文を読むなどしてさらに詳しく下調べしました。そうしたら2次面接の試験官がたまたま、僕が学びたいと思っていた研究分野の先生だったんです。初めて出会う人だったら緊張でガチガチになっていたかもしれませんが、事前に調べていたおかげで僕の中では既に「知っている先生」だったので、全然緊張しませんでした。むしろ「憧れの先生と話せている!」といううれしさのほうが大きくて、楽しく面接を受けることできました。

しっかりと下調べすることで受験へのモチベーションが高まるし、専門的知識を自分の中に取り込むことができるので、入試のときに役立ちますよ。

MY FAVORITE TOTTORI

海のレジャーを満喫中!

海なし県の岐阜出身なので、鳥取では青く澄んだ日本海を思いっきり満喫しています。僕がよく行く「賀露(かろ)海岸」は、鳥大から自転車で行ける距離にあるんですよ。夏はそこで海水浴やビーチバレーを楽しみました。

魚釣りも大好き。カンパチやアオリイカ、アジなどが釣れたので、自分でさばいて食べました。自分で釣った魚は最高に美味しい! 僕は小型船舶の免許を持っているので、いつか沖で船釣りもしてみたいです。

鳥取大学入試一覧