鳥取大学 入学試験情報

トリダイ プロフェッサー滝波 稚子

  • 教育支援・国際交流推進機構
  • 教養教育センター

助教

滝波 稚子

Wakako Takinami

「英語」は学びのツール。
上手く使いこなして、
自分の可能性を広げよう。

“英語が私にくれたもの”に気付いて。

誰もが一度は自分の進路や将来に悩み、焦ったり迷ったり失敗を繰り返しながら“自分だけの道”を探った経験があるはずだ。「思えば私も、今の仕事をやっていこうと決心するまでに随分回り道をしてきました」。1・2回生を対象とした必修の英語科目を受け持つ滝波稚子 助教は、ほんの4、5年前まで進むべき道を見つけられずにいた自分自身を振り返って微笑んだ。

「本当に英語教師の道でいいのだろうか」。地元高校で英語を教えていたものの、迷いを抱えていた。3年を過ぎたころ一念発起、自分探しの旅へと出発した。行き先はイギリス。エセックス大学の修士課程では英語教育学を専攻し、修士号取得後はロンドンで教育機関でのボランティア活動のほか、翻訳、語学学校の受付、チョコレート会社の事務、総菜コーナーのキッチンマネージャーなど様々なアルバイトも経験。その中でいろんな国の人々と出会い、いろんなことを教えてもらったという。

ふと「こんな貴重な体験ができたのは英語のおかげだ」と気付いた。英語ができるだけで、行ける場所が増え、話せる人が増え、得られるものがどんどん、どんどん増える。「そのことに気付いたとき、“私と同じようなステキな体験を日本のこれからの人たちにも味わってほしい”と素直に思えたんです」。約3年半のイギリス生活はぼんやりとしていた自分の足元を明るく照らす光となり、進むべき道をはっきりと指し示してくれた。

手段として学び、実践して力を伸ばす。

新たな決意をもって挑む天職では、“英語を学ぶ”のではなく“英語で学ぶ”授業スタイルを目指している。「高校と同じやり方ではつまらない。英語を一つのツールと考え、そのツールを使いこなしてタスクをクリアするということに焦点を当てています」と助教。ゆえに授業の7割は、学生が自分で問題を解いたりリサーチしたりグループワークをする時間に充当。「私は添え木のようなもの。求められれば支えるし、いらないときは折ってくれればいい」と学生主体を貫いている。

これまでに10カ国以上の国を訪れた。その旅で得た数々の体験は、授業で学生たちの気持ちをほぐすネタになって助かっているとか。「回り道は無駄なんかじゃない。そこで得たすべての経験が自分の糧になるんだよ」と遠回しに伝えながら。

[取材:2016年12月]

1981年、鳥取県生まれ。

修士(英語教育学)。鳥取県立鳥取東高等学校卒、広島大学総合科学部総合科学科卒。2005年より鳥取県内の高校で英語科常勤講師を務める。09年、イギリス・エセックス大学MA in English Language Teaching修了。その後ロンドンを中心に教育関係のボランティア活動等に携わりながら見聞を広める。13年、鳥取大学非常勤英語講師。14年、同大学助教。

好きな言葉は「Life is full of adventure」。

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