鳥取大学 入学試験情報

トリダイ プロフェッサー井上 菜穂

  • 教育支援・国際交流推進機構
  • 学生支援センター

准教授

井上 菜穂

Naho Inoue

ある日、あるときのために。
私たちが、
ここでお会いできます。

悩んだら…いつでもノックできる場所です。

学生時には多少なりともさまざまな悩みや迷いに直面する。学業や成績のこと、日々の活動のこと、友人関係や将来の就職のことなど、不安に思うことは尽きないかもしれない。それを少しずつ自分で解釈して乗り越えていければいいけれど、立ち行かないことがあるかもしれない。そんなときに、ぜひノックしてほしい扉が学生支援センターだ。

「すべての学生さんに対して、どのような相談にも対応して支援していくのがこのセンターの役割です」と言うのは井上菜穂 准教授。臨床心理士で、相談に来た学生のカウンセリング等にあたる一方、学生個々がかかえる問題に照らして学部の先生方など他部署や、ときには保護者との調整のうえ学生支援に取り組んでいる。また、入学前の高校生の相談にも応じている。

学生支援センターへの相談件数は2015年度で約800件(累計)。「相談件数は減る兆候がなくて、増えている傾向があります」と准教授は認める。そのうちの多くが、何らかの心身上の障害に関するものだという。

悩みや障害の有無を越えて、支援します。

2016年4月より障害者差別解消法が施行され、鳥取大学も支援体制を充実させてきた。専門は教育学で、とくに小児の発達障害について、本人やその家族の支援、学校、医療など周辺機関との連携について研究してきた。学生支援センターで大人になる大学生たちに向き合いはじめて、「こちらから観ていて、想像のつかないところで悩んでいる学生さんがおられることを実感します」という。

たとえばその悩みの一因として、自閉症スペクトラム障害やADHD(注意欠如・多動性障害)が原因となっていることが考えられる。これらの障害は、意外にも本人やその周辺の人たちにすら気づかれないことがある。准教授は「一人ひとり状況は違いますね。だから、それぞれにサポート量も内容も変わってきますが、入学前後から在学時、さらに就労まで、大学は学生にいつも何らかの支援ができると思う」。

その気持ちには「大学は障害等の有無にかかわらず、自分の得意分野を生かせる魅力的な場です。多くの学生と交流できます。有意義な学生生活が送れるよう学生支援センターは応援します」との思いがこもる。

[取材:2016年12月]

1977年、大阪府生まれ。

修士(教育学)。奈良県立畝傍高等学校卒。2001年、川崎医療福祉大学(臨床心理学科)卒、兵庫教育大学大学院・学校教育研究科修士(教育臨床コース)修了。徳島大学病院など総合病院の小児科心理士などを経て14年より鳥取大学・学生支援センターへ。

高校生のときはピアノで進学することを考えていた。今は、乳・小児から青・成年期までの発達障害について研究を行いながら学生支援に努めている。

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