鳥取大学 入学試験情報

工学部 社会システム土木系学科

野々上陽子さん

将来を見据えて理系学部へ。文系力をフル活用してAOでアタック!

本がすごく好きで、高校は文系に進んでいた私。でも将来の職業を考えた時、文系は教員or営業職ぐらいしか選択肢が思い浮かばなくて。図書館司書や司書教諭になりたいけど、採用が少ないのが現実。もしかしたら理系のほうが手に職をつけられそうな学びが多いのかなと思ったんです。そんなことを考えながら進路を模索する中で、鳥大の社会開発システム工学科が目に留まりました。学科のカリキュラムは経営工学関連分野のJABEE(日本技術者教育認定機構)認定を受けており、確かな教育プログラムに魅力を感じました。文系の人にも扉を開いている、と感じられる内容なのも決め手になりました。

実は、私の実家は祖父の代から続く建築工務店。父は仕事上、建築士や危険物取扱、造園など様々な資格を取得しており、技術系のことには詳しい人。JABEEがどういうものかも教えてくれたし、進路についていろいろ相談にのってくれたので、父から受けた影響は大きかったと思います。

文系からの受験となると、当然一般入試は不利。だけどAO入試なら、面接や小論文といった得意分野で力を発揮できるかもしれない。そう思い、高2の時にAO受験を決意。すぐに関連書類・資料を取り寄せ、次年度の本番に向けて対策を練り始めました。大学案内、AO入試ガイドは過去2~3年分を集め、隅々までしっかりチェック。数学や物理、化学の教科は、文系では習わない単元があるので、授業を振り替えてもらったり補講を受けたりすることで強化しました。

AO入試が駄目だったら推薦入試Ⅰ、Ⅱも受験しようと思っていました。推薦Ⅱはセンター試験が課されますから、センター試験の勉強も同時進行。たくさんやることがあって大変な部分もあったけど、早くから準備にかかっていたので気分的には余裕がありました。

願書も面接も、一番説得力があるのは“自分の言葉”。

野々上陽子さん

入学志願票の志望理由は、相手に伝わるように書くのが難しかった。私の場合、鳥大を選択した理由は1つではなくて、幾つもの要素が重なってのことだったから。進路を模索していた時に東日本大震災が起こり、たくさんの家が流されて壊れてしまう様子に衝撃を受けたこともその一つ。それまでは文系でいこうと思っていたけど、震災をきっかけに、将来につながりそうなことを学びたいと思ったことなどを書きました。

自己推薦書も苦労しましたね。自分の長所が何か分からなくて。でも、自分が好きなこと、時間を忘れて打ち込めることが長所ではないかと考え、本好きなことを膨らませて、「情報収集能力や分析が得意」ということに結び付けて書きました。短所を書いたらマイナスイメージになるのではないかと思ったけど、自身の悪いところを分かった上で、これから変えて伸ばしていきたいというふうに書きました。

1次面接は、夏休みぐらいから毎日のように練習。同じくAO受験する友達と一緒に、いろんな先生のところを回りました。自信がないと声が小さくなる、暗記したことをそのまましゃべるのではなく、その時頭に浮かんだ自分の言葉で言うこと、姿勢をよくして視線が泳がないようになど、たくさんのアドバイスがありがたかったですね。本番は意外に和やかな雰囲気だったので、緊張はしましたが、思ったことを話すことができました。願書には書き切れなかった自分の思いを余すことなく伝えることに集中しました。

得意な小論文に意外な落とし穴!? 論理的に書くのが理系の定型。

野々上陽子さん

2次選考の講義等理解力試験対策として、理系コースの物理・化学・生物Ⅱの授業を受けさせてもらいました。講義は当然理系の内容になるだろうから、物理や化学の基本的なことが分かっていないといけないと思ったので。元々生物・化学の授業は取っていたけど、文系とは違い、理系の内容はやはり難解でした。普段の授業を本番のつもりで聞き、先生は何を教えたかったのか、ノートをまとめる練習をしておけば恐れることはないと思います。

小論文はとにかくいっぱい練習しました。小論模試は5回ぐらい受けたし、通信添削してくれるところに送ったりもしました。でも点数がなかなか伸びなくて。小論文は感想文的な書き方ではなく、提示されたテーマを十分に理解できているか、それに対する自分なりの分析を書き、結論へつながるよう論理的に記述するのがセオリー。そういう書き方に慣れていなくて苦労しました。論文の練習も重要ですが、社会問題に関しての知識を深めておくことも大事。流し読みでいいから、新聞は全面に目を通しておくほうがいいと思います。

口頭試問ではズラリと並んだ面接官に圧倒され、頭が真っ白に……。焦ってしまい、英語と数学の基礎学力を問う質問に何て答えたか覚えていないぐらい。個人面接も5人ぐらいの先生を前にして怖かったですね。1次選考では笑顔があったのに、ニコリともせず、尋問に近い感じで突っ込んだ質問を受けました。でも、口頭試問での失敗を取り返すために頑張りました。自分が暮らす地域の社会問題について問われるので、普段から関心を持ってちゃんと調べておきましょう。

今だから言える!後輩たちへの贈る言葉

緊張しても答えられるような面接練習を

2次選考の口頭試問における基礎的な英語力の課題は、提示された文章のリーディング、その内容を踏まえたクエスチョン、リスニングを見られました。苦手な人はしっかり対策を。数学は基礎的な事項を問われるので、そこさえ押さえておけば大丈夫。ただ、1対多数のプレッシャーの中でも答えられるような練習が必要だと思います。

AO入試はやらなければならないことがたくさんあります。同じ「できない」でも、計画をしっかり立てた状態で挑むのと、何もない状態でやるのとでは全然違います。心に余裕を生むためにも早めの準備を。

鳥取のお気に入り

日本海の旬魚丼は必食グルメ

受験で初めて鳥取を訪れた時、父と一緒に「因幡の白うさぎ伝説」で知られる白兎(はくと)神社へ合格祈願に行きました。その後立ち寄ったお食事処で「海鮮丼」を食べたんですが、プリップリのモサエビ、マグロ、鯛、ホタテ、イカなど新鮮な魚介類がてんこ盛りで、メチャメチャ美味しかった。今もあの味が忘れられません!

鳥取は日本海に面したお魚処です。鳥大から程近い鳥取(賀露)港には海鮮料理店がたくさんありますから、鳥取に来たらぜひ味わってみてください。

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