鳥取大学 入学試験情報

農学部 生物資源環境学科

深井彩代さん

乾燥地の農業を研究したい! セネガルでの体験を胸に、新たな学びへ。

中1の時、父の出張について行き、セネガルに3週間滞在しました。特有の砂ぼこりが舞う荒地を目の当たりにしたことで乾燥地に興味を持ち、鳥大の国際乾燥地科学コースで勉強したいと思うようになりました。

実は小さい頃は幼稚園の先生、キャビンアテンダントやツアーコンダクターに憧れていました。でも、もっと何か自分にできることはないかなと考えた時、人間が生きていく上で欠かせない食料の問題が頭に浮びました。セネガルをはじめとするアフリカ圏の食料事情、農業が抱える問題をなんとかできないだろうか、それが学べる所は? いろんな大学のパンフレットを見る中で、国際的に乾燥地の研究を進めている鳥大の国際乾燥地科学コースや乾燥地研究センターに目が留まったんです。

高3の7月、東京・池袋で開催された進学相談会に参加。学科の講義や専門科目は全部面白そうだし、「砂漠緑化」「農村研究・開発」といった言葉にも強く引かれました。しかも、AO入試ガイドに書かれている「求める人物像」の項目は自分にピッタリはまる。「ここしかない!」と感じました。

もしAOで駄目だったとしても、推薦・一般入試も受けるつもりで志望校を鳥大に絞り、受験体制に突入しました。勉強時間を朝型に切りかえて、毎日朝5時に起床。夜寝る前、勉強机の上に大学案内を開いて置き、目覚まし時計を止めた時目に入るようにして、モチベーションのアップも工夫しました。

“自分”を見つめ直し願書を作成。「求める人物像」も参考にしよう。

深井彩代さん

私の高校には鳥大に進学した先輩がおらず、過去問や報告書などが残っていなかったから、入試の準備はすべて手探り。最初の難関は入学志願票の作成。高校の先生がたくさん添削してくれましたが、完成までにとても時間がかかりました。志望理由には書きたいことがありすぎて削ったぐらい。でも「もっと具体的に。なぜ乾燥地の勉強がしたいんだ?」と先生に突っ込まれて。改めて自分の気持ちをじっくり考えるところから始めました。

自己推薦書を書く時は、まず「AO入試で求める人物像」に注目。「チャレンジ精神」「リーダーシップ」「積極的に学ぶ姿勢」といったキーワードにつながるような高校生活での活動を振り返ってみました。私は中学・高校を通じてバドミントン部に入っていたので、きつかった朝練を乗り越えてきた経験、チームをまとめていく中でコミュニケーション能力も高まっていったことなどを記入しました。

願書の作成に時間を取られすぎて、1次面接の練習は2回ほどしかできませんでした。本番は緊張してしまい、バドミントンの技術的な話をしすぎて、話すべきことを間違ってしまったような気がして全く自信なし。だから、1次合格の通知が届いた時はビックリしました(笑)。

ディスカッションは多角的な見方で。周りの意見を取り入れた展開が大事。

深井彩代さん

1次選考通過と同時に提示された課題論文のテーマは、「大学で何を主体的に学びますか」というもの。2次選考まで10日余りあるので、1週間ほど時間をかけてじっくり作成しました。

グループディスカッションについては、父から事前にアドバイスをもらっていました。おおよそディスカッションでは、リーダーになる人とそれを支える人の2タイプに分かれる。自らがリーダーになるのか、なれなかったとしたらリーダーをどう支えていくのか、またはリーダーの欠点を指摘する人になるのか、それを考えて臨むようにと。父の話を聞いて私は、議論が脱線している時に軌道修正できるような、リーダーを支える人になろうと決心。人の発言を否定したりはしないけど、メリットだけでなくデメリットも指摘できる人が討論には必要だと思うんです。それを意識することで、本番では与えられたテーマに対して多角的な意見を出すことができ、合格の手応えを感じました。

2次の個人面接では、基礎的な英語力が身に付いているかを試されます。もし推薦で受け直すならもっと英語を勉強しなくちゃ、とちょっと反省。でも1次選考より緊張しなかったですね。やはり「なぜ鳥大でないといけないのか」と踏み込んだ質問を受けましたが、より具体的に丁寧に話すことを心がけたので、鳥大に入りたいという私の気持ちはしっかりアピールできたと思います。

大学2年次の夏、大学の短期語学研修プログラムに応募し、マレーシアへ3週間の英語研修に行きました。TOEICの点数は高いほうじゃないけど、英語の授業はとても楽しいものでした。ロールプレイングの授業で寸劇をしたり、プレゼンテーションやディスカッションも。毎日ワクワクしていました。次第に「th」や「R」の発音が前よりも良くなり、相手に通じた時はすごくうれしかった! 私のバディーになってくれた現地の学生からいろんな話を聞けたこともいい体験でした。

将来はまだ模索中だけど、セネガルのような乾燥地の「農業開発援助者」になれたらと思い、毎日頑張っています。

今だから言える!後輩たちへの贈る言葉

あなたしか伝えられない言葉がある!

後輩の面接練習に付き合ったことがあるのですが、いくら話を聞いても、なぜその進路に進みたいのかその子の気持ちが私には伝わってきませんでした。面接では、暗記したとおりの、取ってつけたような言葉ではなく、自分の体験に基づいてできるだけ具体的に、突っ込んだ話をすることが大事。たとえそれが他の人からみたら取るに足らない普通の高校生活のことだったとしても、自身がその時に何を感じ、どんな行動をし、それによって何が得られたのか、それが語れたらいいんです。面接官の先生方はそれが知りたいんだから。AO入試だからといって、何か特殊な体験が必要なわけではないと思います。

鳥取のお気に入り

緑の棚田、宝石のような星空の美しさに感動!

私は、NPO法人学生人材バンクが行っている「農村16きっぷプロジェクト」の活動に参加しています。鳥取の農村と若者とをつなぎ、高齢化が進む農家で農作業を手伝ってもらおうというものです。その活動で岩美町の横尾地区を訪れた時、棚田の美しさに感動しました。

鳥取は海も空も美しいんですよ。空気が澄んでいるから大学周辺でも星がきれいに見える。地元では一度も見たことがないけど、何気なく見上げた瞬間にサーッと流れ星が流れた時は驚きました。

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