鳥取大学 入学試験情報

トリダイ プロフェッサー佐々木 くみ子

  • 医学部保健学科
  • 看護学専攻

教授

佐々木 くみ子

Kumiko Sasaki

いのちの連鎖。
その営みから学ぶことには、
終わりがない。

助産師として働いた現場での経験から。

趣味はガーデニング。といっても自宅のベランダで。プランターにミカンやリンゴ、アボカド、ユスラウメなどの果樹を育てる。「食べた果物の種子を植えて育てているんです」という。つまり実生(みしょう)というわけだ。無垢な苗木が育っている。果実から得られたもの。それを受け継ぐ発芽と育ちの様子。いのちの営みに興味は尽きない。

主な専門分野は母性看護学・助産学。佐々木くみ子教授は、助産師としての臨床経験のなかで、さまざまな課題に直面してきた。その上で専門の教育と研究を歩み続けている。

最近の研究は、妊婦の早産予防にかかわる考察だ。早産の背景には、一つには出産期の高齢化が考えられるものの、別にリスク要因として妊婦の細菌性腟症がある。妊娠16週までの妊婦を対象に腟内細菌叢(そう)の状態を調べ、一方で本人の食習慣や清潔・性習慣などの生活状況を調査してその関係を分析してみると「生活習慣、とくに食生活の影響があるのではないか」と見る。妊娠期の支援のためには欠かせないヒントが浮かび上がってくる。

学生への資源の一つとして。

妊娠・出産とその後の子の養育の過程で、子の養育者は「親となっていく」ことになる。最近では「育メン」という言葉があるように父親が育児や家事に積極的にかかわるようになったかのような赴きがあるが、さて、実際はどうだろう。

教授は「助産師として働いているときに“親になっていく”ことや“親って、なんだろう”と思った」と言う。そして修士課程では発達心理学を専攻した。子を産み、また育てることは養育者(親)の人格的発達にも影響していて「妊娠中から産後にかけて夫婦(養育者)間のコミュニケーションや家庭での生活状況、心理社会的な要因も人としての成長に影響していました。より科学的根拠に基づいた看護実践のためには、心理学からのアプローチも大切ですし、加えて基礎医学的な研究手法をもっと学ぶことが必要だと感じています」。

「自分は学生が学ぶ上での一つの資源でありたい」と思っている教授。「社会も医療も変化していくので、卒業後も絶えず学び続ける、学んでいく力を学生に獲得してもらいたい」。きっと将来に生きて、生かされるだろう種を、学びの場で植え育てている。

[取材:2017年10月]

1966年、鹿児島県生まれ。

博士(医学)。鹿児島県立沖永良部高等学校、鳥取大学医療技術短期大学部、大阪大学医学部附属助産婦学校卒。鹿児島大学医学部附属病院勤務(助産師)を経て、同大学大学院教育学研究科(修士)、鳥取大学大学院医学系研究科(博士)修了。大阪府立大学看護学部講師などを経て現職。

学生には「まずは自分を認めて大事にすること。そして、あれこれ気にせず思い立つことがあれば何にでも挑戦してほしい」と思っている。

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